だいすん の かんげきdiary

宝塚歌劇ファン歴3年目の初心者ですが、観劇の感想や思い出などを、徒然と書いていきたいと思います

雪組 るろうに剣心 観劇レポート〜代役として演じるということ〜

お久しぶりの更新でございます。


世間で猛威をふるっているインフルエンザウィルス。
その影響が宝塚歌劇団雪組にも影を落としているのか、たくさんの方が体調不良のため休演を余儀なくされておられます。


そんな中、本日雪組公演・るろうに剣心を観劇してまいりました。


ご存知の方が大半だと思いますが、今日の11時公演から、主要キャストの一人である武田観柳役・彩凪翔さんも体調不良のため休演されておられます。


劇場に貼ってある休演者一覧にろくろく目を向けていなかった私がその事実を知ったのは、1幕終了後の幕間でした。
代役として演じておられたのは、真那春人さん


「え…?さっきの観柳、彩凪さんじゃないの…?まなはるさんだったの…?」


お恥ずかしながらというか何と申しますか、彩凪さん休演の報せを見るまで、まったく代役だということに気付きませんでした。


それくらい、まなはるさんの観柳は、クレイジーで底意地が悪くて欲深な武田観柳として息づいていました。

自分の欲しい物を手に入れるためなら、自分の利益になることのためなら、手段を選ばず泥臭く勝ち取ろうとする、狂った執念の持ち主である武田観柳。


キャラの尖り具合もすごいですが、ビジュアル的にもかなりのインパクトがあり、最近では映画版のるろうに剣心で観柳を演じた香川照之さんの怪演っぷりのイメージも強いキャラクターです。

本役の彩凪さんも、こうしたイメージやビジュアルに負けない宝塚版の観柳のキャラクター像を創り上げてこられていると思いますが、まなはるさんの創り上げられた観柳像も、ただのインパクト止まりでない一人の人間として立ち上がっているように感じられました。




舞台の世界では、不測の事態に備えて代役が設けられるのが常です。
代役とは、書いて字の通り誰かの代わりにある役を演じることですが、舞台上でその役として生きる以上は「○○さんの代わり」ということは一旦脇に置き、あくまでのその役として演じないと、当たり前のことですが周りの演者の方との間に温度差なり違和感なりが生じてくると思います。


今日のまなはるさんの演技からは、そうした違和感や温度差は一切感じられませんでした。

代役は、台詞や動きを覚えるだけでなく本役同様に、もしくは本役に匹敵するほどにその役を創り上げなければならないのだな、ということを、まなはるさんの観柳から教えて頂いたように感じます。



代役を務めるプレッシャーや心理的・身体的な負担はかなり大きなものがあると思います。


フィナーレの大階段。
武田観柳として、少し緊張した、しかし達成感にも満ちた表情を浮かべて大階段のセンターを一人で降りてこられたまなはるさんの姿を見た時、胸の奥が熱くなるのを感じました。

そして、客席に向かい深々とお辞儀をされるまなはるさんに、客席からは一際大きく暖かな拍手が送られ、そのことに感動を覚えずにはいられませんでした。


代役という大役を全2幕31場務めきったまなはるさん。ご自身も体調を崩されぬよう、明日からの公演もまなはるさんの観柳としてガトリング砲をぶっ放して頂きたいと思います。

また、彩凪さんを始め、休演者の皆さんの一日も早いご回復を心よりお祈りいたします。



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