だいすん の かんげきdiary

宝塚歌劇ファン歴3年目の初心者ですが、観劇の感想や思い出などを、徒然と書いていきたいと思います

月組公演 の 予習 〜恐るべしマノン・レスコーとミニタンバリ

月組公演「舞音-MANON-/GOLDEN JAZZ」の宝塚大劇場初日まで、あと2週間弱なんですね…!

ついこの間、花組公演の初日が開いたばかりだと思っていましたのに…時の流れはなんとも早いものです。

さて、今日はちょっと新源氏物語の復習はお休みして、「舞音-MANON-」について、タイトルロールであるマノン・レスコーって一体どんな人?という予習をしてみようと思います。

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アベ・プレヴォの小説「マノン・レスコー」に、マノン・レスコーは登場します。(なんかややこしい!)


ちょっと調べてみると、マノンという女性は文学的にいうと「ファム・ファタール」というものに分類されるそうです。
ファム・ファタールとは、一言で言えば魔性の女。関わった男の人生を狂わせ、時には破滅に追い込む恐ろしい女性のことです。


代表的なファム・ファタールとして、クレオパトラやカルメンなどが挙げられます。
日本小説では、谷崎潤一郎の「痴人の愛」に出てくるナオミという女性が、魔性の女として描かれています。

ナオミは、主人公から衣食住を与えられながらも色んな男の所を転々として過ごします。主人公はそのことが分かっていながらも、しかも時には、ナオミが自分が与えたお金で他の男達と遊びまわる様子を覗いたりしながらも、なおナオミの魅力から逃れられないという、なんだかとても倒錯的でマゾヒスティックな関係性を継続し続けます。
またナオミは、主人公がそうして自分の行動を監視していて悩んでいるのも知っていながら、特段申し訳なく感じるわけでもなく、実に飄々と主人公に接し、自分にとって必要なもの(衣食住など生活の保証)だけ受け取って、また別の男たちの所を転々とします。


マノン・レスコー」のあらすじを読んでいると、マノンという女性はこのナオミさんに近い感じがしました。特に「ふーん、私のこと愛してるの。なら、お金ちょうだい。何か触れられる形の愛をちょうだい。愛してる、なんて役に立たない言葉なんていらないから。お金」みたいな辺りが似ているように感じました。


といっても、マノンと主人公の関係性は、「痴人の愛」のナオミと主人公ほど捻くれた関係性ではなく、どちらかというと、もっと純愛よりな印象を受けました。


小説の「マノン・レスコー」では、愛を与えられることに慣れすぎて、他者から愛されること=自分を縛る鎖のように感じられていた彼女も、主人公の一途な愛を前にして、最終的には愛されることの幸せに気づくことができます。


といっても、マノンも、お金などの利益目当てでパトロンを取っ替え引っ替して、そのために身を持ち崩す男が続出、挙げ句の果てに死人も出る、といった悲惨な状況が連発してからのことなので、純愛というには程遠いストーリーですけどね…。

しかも、やっと愛されることの幸せに気づき、これから主人公と新天地で幸せに暮らすんだ!と思い立ったところで、マノンは命を落としてしまいます。それも、主人公が彼女を愛するが故にとった行動がきっかけとなって……。



その魔性の魅力で数々の男を虜にするマノン・レスコー。他者の愛によって生き、他者の愛によって殺されるマノン・レスコー

モテモテなのは、非モテモテな私からすれば羨ましい限りですが、モテモテ故に人生が振り回されていくのも考えものです。

月組版の「舞音-MANON-」がどのようなストーリーになるのか、マノン・レスコーがどんな人物として描かれるのかは分かりませんが、幅広い演技が魅力の愛希れいかさんが、どんなマノン・レスコーを見せて下さるのか、今から楽しみです。

また、恐らく、モテモテ超人のマノンの心理よりも、ただひたすらに彼女を愛する主人公・デグリューの気持ちにより共感できると思いますので、観劇の際は龍真咲さん演じるデグリューと共に、マノンへの狂おしい熱情と苦しみに満ちた愛情を感じることができたらと思います。


そして、その後30分の休憩を挟んできたる「GOLDEN JAZZ」においては……….

本当にミニタンバリンを買わねばならないのか………1階席センターブロックの通路側で観劇予定なので、もし仮に客席降りがあった場合、持ってないとなんだか申し訳ないし………でも自分だけ持ってて周りが持ってなかったら恥ずかしいし……折角ならミニタンバリンも買ってもいいけど、今のところ観劇予定が1回しかないので、その1回に全力をかけてタンバリンを叩こうか……でも全力で叩くなら手拍子を一拍入魂で頑張るのでもいいかも……

と葛藤する気持ちを何とか整理して、ショーを楽しみたいと思います。

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